インフルワクチン出荷遅れ 北里第一三共

厚生労働省は12日、北里第一三共ワクチン(埼玉県)が今冬の流行期に備えて製造中のインフルエンザワクチンの一部で品質に問題がある可能性があり、予定していた9月中の出荷が遅れると発表した。
ただしほかのメーカー3社の出荷態勢は整い、十分な量のワクチンが確保される見込み。また例年、10月ごろの接種開始時期は希望者が少ないことから、当面実害はないとみて、厚労省は冷静な対応を呼び掛けている。
北里第一三共ワクチンによると、ワクチンの原液の一部にトリレオウイルスというウイルスが混入している可能性があることが品質試験で判明。再試験をして最終確認をしている。
厚労省によると、今冬のインフルエンザワクチンは4社で計約2946万本の供給を予定。このうち北里第一三共ワクチンは約478万本を製造、9月中に約240万本の出荷を計画していた。
9/13 共同通信社

これ実際はどうなるかというと、昨シーズンの納入実績を基準に納品されるそうで。
昨シーズン第一三共製ワクチンだけを使っていた病院には当面ワクチンの納品が為されない=インフル予防接種ができないということになります。
従って同一地域に複数の診療所が密集している場合「あちらの病院では予防接種してくれたのにこっちではできないの!?」というクレームを浴びることになります。
昨シーズン第一三共製品を扱わなかった診療所は昨シーズンと同数程度の在庫は確保されるそうですが、第一三共製ワクチンを扱っていた医療機関が近隣に多くあると、そちらの接種希望者がなだれ込んできて欠品を起こすという現象も容易に想像ができます。
日本全体で見れば在庫が足りているとしても、近年流行の「局地的偏在」は確実に存在することになるため、各医療機関は何らかの対策が必要になるでしょう。
また接種希望の皆様も、パニックやヒスを起こさず、落ち着いて、まずは主治医に相談しましょう。