皮膚に貼って効果長持ち インフルワクチン

皮膚に貼る方法でインフルエンザの不活化ワクチンを接種すると、従来の筋肉注射よりも効果が強いまま長持ちさせられることを、米国の研究チームがマウスの実験で確かめ、11日付の英科学誌に発表した。
病原体を攻撃する免疫応答に関わる細胞が、筋肉よりも皮膚に多くあるためとみられる。
接種して9カ月後も、ウイルスを防ぐ抗体のレベルを高く保った。チームは「注射だと、抵抗力のない子どもや高齢者で早く効果が薄れる。貼るタイプを使えばインフルエンザが関係する死亡率を減らせるのではないか」としている。
実験では、長さ約0・7ミリの微細な金属製の針が計50本並んだ小さなシートにワクチンをつけ、マウスの背中の皮膚に5分間貼り付けた。別のマウスには同量のワクチンを脚の筋肉に注射した。
9カ月後に比較すると、注射で接種したマウスのほぼ4割では、感染を防ぐことができないレベルまで抗体の強さが落ちたが、皮膚で接種したマウスは全てが強い抗体を維持した。
※英科学誌はサイエンティフィック・リポーツ
4/13 共同通信

経鼻ワクチンって確かぽしゃったんだよね?
それなら経皮ワクチン、ってところなんだけど、これ実際にヒトに応用するときはどれくらいの時間貼ってるんだろう。
ヒトでもたった5分で9ヶ月も効果が持続したら素晴らしいな。

愛知・はしか 年初以降19人 昨年比14人増、速いペース

県医師会(妹尾淑郎会長)は、今冬の県内のはしかの流行状況(23日現在)を発表した。年明けからの患者数は19人で、例年より速いペース。伊藤宣夫理事は「どこの地域で流行しているかなど特徴がまだ見えにくい。じわじわと広がっていくと思われるので、多くの人に予防接種を受けてほしい」と呼びかけている。
医師会や県の調べによると1月に5人、2月は14人の患者が発生した。10年は1月2人、2月ゼロ、11年は1月4人、2月1人だった。
地域別に多いのは、豊田市10人、春日井市5人など。年代別では10歳未満10人、10代4人、20代3人など。
伊藤理事は「幼稚園や保育園で予防接種を受けられる子どもとは異なり、大人は対策を取りにくい。予防接種だけではなく、十分な睡眠や栄養、帰宅時の手洗いやうがいを心がけてほしい」と話した。
毎日新聞

最近新型fluやら大学生のはしかやら去年のマイコプラズマやら以前に比べて大規模な感染症流行が目立つ。
このニュースもそういう例の走りにならないといいんだけど…。

「発症後5日間」を追加 インフルの登校停止基準 文科省、4月施行へ

もの凄く久しぶりの更新。

文部科学省は16日、児童生徒や学生がインフルエンザを発症した場合の小中高校や大学の出席停止期間について、「解熱した後2日間」としている現行基準を「発症後5日を経過し、かつ解熱した後2日間」に見直す方針を決めた。
発症後5日たてばウイルスがほとんど検出されなくなるとの研究報告を受けた対応。周りにうつす可能性がある期間内でも、薬で熱が下がったとして早期に登校するケースが増えているため、新基準を追加する。3月中に関連省令を改正し、4月1日に施行予定。
また、幼稚園児については、低年齢ほど感染させる可能性がある期間が長いとの医学的知見を踏まえ「解熱した後2日間」から「発症後5日を経過し、かつ解熱した後3日間」に改める。
学校保健安全法は、学校での感染症予防のため、感染やその恐れがある児童生徒の出席を校長が停止できると規定。病名や停止期間は政省令で定めるとしている。
省令改正ではこのほか、おたふくかぜの出席停止期間を、現行の「耳下腺の腫れが消えるまで」から「腫れが出た後5日を経過し、かつ全身状態が良好になるまで」に見直す。百日ぜきについては「5日間の抗菌性物質製剤による治療終了まで」との条件を新たに追加。「特有のせきが消える」か治療終了のどちらかを満たせば出席を認める。
共同通信社 2月17日(金)

インフルエンザの流行もようやくピークを超えたみたいで、イナビルの在庫も絞り始めた今日この頃。
上記の基準改定は至極妥当ですな。
まぁ薬局へインフルエンザ治療薬をもらいに来た人については全員「今日から5日間登校しないように」と指導しているので、新基準先取りしてた形になるね。
特に試験期間中の中高生、大学生には念押しが必要ですよ。
でもそれ以上に問題なのは社会人で、彼らに対する強制力はないし、生活に直結してしまうので出勤停止による感染拡大防止には医療者の患者教育がどこまで有効に行えるかが勝負どころ。

インフルエンザ シーズンイン

厚生労働省から第40週(10/3〜10/9)のインフルエンザ発生動向が発表になり、沖縄県で今シーズン初めて流行の目安となる定点当たり1.0人を突破。
今年もインフルのシーズンが始まるようです。

今週多かったのは沖縄1.97(前週0.83)、佐賀0.46(0.00)、山口0.39(0.67)、愛媛0.30(0.16)、愛知0.19(0.13)の順。

インフルワクチン出荷遅れ 北里第一三共

厚生労働省は12日、北里第一三共ワクチン(埼玉県)が今冬の流行期に備えて製造中のインフルエンザワクチンの一部で品質に問題がある可能性があり、予定していた9月中の出荷が遅れると発表した。
ただしほかのメーカー3社の出荷態勢は整い、十分な量のワクチンが確保される見込み。また例年、10月ごろの接種開始時期は希望者が少ないことから、当面実害はないとみて、厚労省は冷静な対応を呼び掛けている。
北里第一三共ワクチンによると、ワクチンの原液の一部にトリレオウイルスというウイルスが混入している可能性があることが品質試験で判明。再試験をして最終確認をしている。
厚労省によると、今冬のインフルエンザワクチンは4社で計約2946万本の供給を予定。このうち北里第一三共ワクチンは約478万本を製造、9月中に約240万本の出荷を計画していた。
9/13 共同通信社

これ実際はどうなるかというと、昨シーズンの納入実績を基準に納品されるそうで。
昨シーズン第一三共製ワクチンだけを使っていた病院には当面ワクチンの納品が為されない=インフル予防接種ができないということになります。
従って同一地域に複数の診療所が密集している場合「あちらの病院では予防接種してくれたのにこっちではできないの!?」というクレームを浴びることになります。
昨シーズン第一三共製品を扱わなかった診療所は昨シーズンと同数程度の在庫は確保されるそうですが、第一三共製ワクチンを扱っていた医療機関が近隣に多くあると、そちらの接種希望者がなだれ込んできて欠品を起こすという現象も容易に想像ができます。
日本全体で見れば在庫が足りているとしても、近年流行の「局地的偏在」は確実に存在することになるため、各医療機関は何らかの対策が必要になるでしょう。
また接種希望の皆様も、パニックやヒスを起こさず、落ち着いて、まずは主治医に相談しましょう。

全A型に作用する抗体発見 インフル予防薬開発に期待

「H1」や「H3」などの型にかかわらず、すべてのA型インフルエンザウイルスに作用する抗体を、藤田保健衛生大(愛知県豊明市)などの研究チームが発見し、25日までに米科学誌ジャーナル・オブ・ビロロジー(電子版)に掲載された。
同大の黒沢良和(くろさわ・よしかず)教授は「流行が予想されるどのウイルスにも作用する予防薬の開発につながる重要な発見」としている。
インフルエンザの感染は、ウイルスの表面にあるタンパク質「ヘマグルチニン分子」と人間の細胞にある「シアル酸」が結合することで起きる。
人への感染が懸念されるウイルスの型は、へマグルチニン分子のアミノ酸配列の違いで「H1、H2、H5」と「H3、H7」の2グループにほぼ大別できる。一度免疫ができて抗体が結合を阻害しても、ヘマグルチニンのアミノ酸配列を変異させ、抗体の"攻撃"を避けるようになるため、二つのグループに同時に作用する抗体はないとされてきた。
研究グループは、年齢の異なる3人の血液からさまざまな抗体を取り出し、どの型のウイルスに作用するかを解析。うち1人からどちらのグループのウイルスにも作用する抗体を発見した。
さらに、この抗体がヘマグルチニン分子のどの部分に作用するかを調べたところ、どの型のウイルスにもヘマグルチニン分子が変異しにくい部分があり、抗体はこの部分に作用していることが推定できた。
2011年8月25日 共同通信社

おぉ、期待できる大発見!
でもさすがにB型にも効果を発揮とはいかなかったか?
それともまだB型については試していないだけか?

ヨーグルトでインフル感染率が大幅低下

R―1乳酸菌を含むヨーグルト飲料を飲んだ小中学生はインフルエンザの感染率が低かったとの調査結果を有田共立病院(佐賀県有田町)の井上文夫病院長が9日、東京都内のセミナーで発表した。
昨年10月〜今年3月、同町内の全小中学生約1900人にR―1乳酸菌入りヨーグルトを毎日飲んでもらった。インフルエンザの感染率を調べると小学生は0・31%、中学生は0・64%で、周辺の地域(約1・3〜10%)や佐賀県全体の平均(約2・6〜4・4%)より大幅に低かった。井上院長は「驚くほど低い。乳酸菌で免疫力が上がった可能性がある」と話した。
2011.8.10 毎日新聞

先日はカルピスで今度はヨーグルト。
乳酸菌による免疫力強化は本当なのかな。
カルピスにせよヨーグルトにせよ、おいしく手軽に摂れるものだから、通常の感染対策を行った上で摂取するのはよさそう。